Recipes Hard Twist Wool Viyella
ふわふわ、トロトロ、パリッと。
同じ素材から生まれたウエアも
ものづくりの工夫によって
驚くほど違う表情を見せます。
風通しがよく、吸湿性や消臭抗菌に優れた
ウールは、冬は暖かく夏は涼しい機能素材。
今季ラインナップする夏のウールを
ものづくりの現場から紐解きます。
Photography by Misa Asanuma
Illustration by Pol Montserrat
Edit and text by kontakt
Spring Summer 2023
風と踊るウールビエラ
Ingredients
Raw material:Wool
Country of origin:Australia
Breed of sheep:Australian Merino
Number of processes:11
Production period:6 months
Serve:Jacket, Shirt & Slacks
冬の素材として知られるウールですが、肌離れがよく風を通すため春夏シーズンも快適な着心地を楽しむことができます。ウールビエラ素材を用いたジャケットやパンツは、軽快な生地ならではの透け感がありながら、表面にシボ加工を施すことで軽すぎないエレガントなドレープが特徴です。
Key Method
1.強撚
生地が薄く緩い織りが特徴のビエラ。本来は、ふんわりと仕上げるのがスタンダードですが、あえて強く撚った糸を使いたっぷりと空気を含ませながら織ることで、生地に独特なシャリ感が生まれます。
2. シボ加工
織り上がった生地をドラムに入れて回していきます。徐々に織りが緩くなり、表面に自然な凹凸が現れます。このゆらゆらとしたシボ感は、ウエアになったときの馴染みの良さと、軽快なだけではないどろっとした独自の質感につながっています。