Recipes Wool Max Canvas
ふわふわ、トロトロ、パリッと。
同じ素材から生まれたウエアも
ものづくりの工夫によって
驚くほど違う表情を見せます。
風通しがよく、吸湿性や消臭抗菌に優れた
ウールは、冬は暖かく夏は涼しい機能素材。
今季ラインナップする夏のウールを
ものづくりの現場から紐解きます。
Photography by Misa Asanuma
Edit and text by kontakt
Spring Summer 2023
傘いらずのウールキャンバス
Ingredients
Raw material:Wool
Country of origin:Australia
Breed of sheep:Australian Merino
Number of processes:15
Production period:5 months
Serve:Coat & Blouson
ウールで織り上げるキャンバス地は、コットンとは異なる特有の上品さとハリが特徴。限界まで高密度に織り上げられた生地は水をも弾き、少しの雨なら傘いらず。そして上質なウールだからこそ出せる、しなやかさも備えています。
Key Method
1.高密度の織り
トートバッグやスニーカーで使われるキャンバス織りは、生地の強度を上げるためのいわば無骨な織り方。そのキャンバス織りを繊細かつ細いウール糸で高密に織ります。
2. プレス
織りあがったウールキャンバス地にさらにハリを与えるため圧力釜のような大きい窯に入れてプレス。シャツに強めにアイロンを当ててパリッとさせるようなイメージ。プレスが強すぎると光りすぎてしまうため、絶妙な塩梅を探っていきます。
3. コーティング
最後に液剤で撥水加工を施します。髪にリンスをするように、布にコーティングをすることでより表面にはハリが出て、そして水も弾くようになります。